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オリオン座流星群射点位置とその移動(データはIMOによる)。 |
活動期間 |
10月10日〜30日 |
極大 |
10月21日 |
優等生? オリオン座流星群(オリオン群)は普段(しし群が大出現しない時期)なら秋を代表する流星群です。その活動ぶりは何とも安定感を覚えるもので、出現数は3大群に次いで多く、極大の頃には毎年安定してHR=10〜20位の出現が見られます。また、極大が比較的なだらかなため、極大の前後数日は同程度の活動が見られます。このなだらかな極大のため毎年夜間に極大を観測できること、さらに突発癖もないことが、その安定感の理由でしょう。流星の特徴は、速い、痕を残す、と派手系ですが、同じ派手系のしし群やペルセ群に比べると暗い流星の比率が多いです。時折、永続痕(長い間見え続ける痕)を残すような大火球も出現します。輻射点はオリオンが振り上げた棍棒のあたりにあって、明け方に南中しますので、夜半後が観測に適しています。
オリオン群の母天体は、かの有名なハレー彗星(1P/Halley)です。ということは、この前の回帰(1986年)には出現数が… 特に増えるようなことはありませんでした。おそらく、ハレー彗星と地球の軌道はかなり離れている(たしか0.1AU以上)ため、彗星軌道付近の流星雨の素は地球には近づかないんでしょう。しかし、これだけ離れていても定常群を出現させる… ハレー彗星が大彗星たる証でしょうか。なお、ハレー彗星を母彗星とする流星群はもう1つあります。5月のみずがめη群です。というわけで、オリオン群とみずがめη群は「兄弟流星群」になります。どっちが兄なんだろ?
〔L!b〕