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しし座流星群射点位置とその移動(データはIMOによる)。 |
活動期間 |
11月10日〜20日 |
極大 |
11月18日 |
流星雨の代名詞! しし座流星群(しし群)は過去に幾度もの華々しい流星雨を降らせ、流星(群)研究の発端となった流星群です。その流星雨のすさまじさは、最近では、1966年にHR=15万!(1秒間に40個)、また、過去には「一瞬たりとも月を2つ並べる隙間がなかった」と称されるなど、ちょっと想像するのも難しいものです。そのような流星雨のチャンスは西暦の下2桁が33の倍数の年前後にやってきます。というわけで、そろそろ旬も終盤、次第に平年並みの活動へと戻っていく時期です。出現数は今後HR=数十→せいぜい10個くらいへと減少していくでしょう。流星の特徴は、速い、明るい、痕を残す、と三拍子?そろった典型的な派手系です。輻射点はしし座の頭部にあり、夜半頃に昇り、明け方に最も高くなるので、夜半後が観測に適しています。
しし群の活動の記録は、約1000年前以降非常に多く残されています。特に1799年には推定HR=ひゃくまん!(1秒間に277.7…)。そして1833年の流星雨の際に、流星が一点(輻射点)を中心に放射状に出現することから「流星群」という認識が生まれ、ここから流星天文学はスタートしました。 一方しし群の母天体であるテンペル−タットル彗星(55P/Tempel-Tuttle)は1865年に発見され、1866年にはしし群との関連が指摘されました。33年ほどの周期を持ち、太陽(地球)に近づく時期に流星雨が出現すること、さらに流星雨が出現する時期に地球が彗星軌道を横切ることから、55Pとしし群の関連は素人目にも容易に想像がつきます。
〔L!b〕