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おひつじ座流星群射点位置(データはIMOによる)。 |
見えない大流星群 おひつじ座流星群(おひつじ群)は、年間屈指の大流星群です。しかしその割にはちっとも話題になりません。それもそのはず、おひつじ群の活動する時間は昼間なのです。つまりどんなにいっぱい流れても、昼間の青空の下では見えやしないわけです。このように昼間の空でしか活動しない流星群を、「昼間群」といいます。目で見えない昼間群、一体どうやって観測するかというと、電波で観測します。電波観測では12月のふたご群にも匹敵するような活動が記録されています。
昼間群が昼間にしか活動しない理由は、輻射点の位置にあります。昼間群の輻射点は太陽のそばにあるため、日の出とともに昇り、日の入りとともに沈んでしまいます。流星群の流星は、輻射点が地平線上に出てないと流れないので、活動時間は昼間に限られてしまうわけです。ただ、おひつじ群の輻射点は太陽から若干離れているので、明け方の薄明が始まるころ地平線上に昇ってきます。このためおひつじ群は、薄明中の空に若干の流星が観測可能です。
〔L!b〕