■ポン・ウィンネッケ流星群観測報告
時は世紀末1998年、流星界は異様な熱気に包まれていた。「流星雨の双璧」しし座流星群とジャコビニ流星群がそろって活動年を迎えていたのである。だが、両流星群の活動を秋に控えた6月、梅雨空の下、休眠のときを送る流星界に新たな衝撃が走った。「ポン・ウィンネッケ流星群、再来!」
・・・おもわずナレーション風にいってしまいましたが、1998年の出現はまさに寝耳に水でした。以来、次に出現するなら2004年と考え、楽しみにしてました。が、実際に出現を捕らえるには戦略的困難が・・・すなわち
- 6年に1度しか訪れないチャンス
- ほかの群に輪をかけて予測しづらい出現時刻
- そもそもほんとに出現するの?
そして・・・
- 梅雨最盛期!!!!!
これらを克服し出現を捕らえるのはかなり至難の業です。果たしてポン・ウィンネッケ群は出現するのか、そしてそれを捉えることはできるのか??? それでは、「突発群監視強化3カ年計画1年目第1弾」ポン・ウィンネッケ群、行ってみましょう。
■観測結果
| 観測地: |
竜天天文台公園(岡山県赤磐郡吉井町) 標高470m
東経134°00′18″ 北緯34°53′26″ |
| 観測者: |
L!b |
| 観測方法: |
眼視計数観測 |
| 日付 |
開始 |
終了 |
分 |
全流星 |
散在 |
ポン・ ウィンネッケ |
最微 |
雲量 |
方向 |
| 2003年12月 |
| 23/24 |
20:30 |
21:30 |
60 |
23 |
1 |
22 |
5.5 |
0.0 |
Z(N) |
| |
21:30 |
22:30 |
60 |
22 |
4 |
18 |
5.5 |
0.0 |
Z(N) |
| |
22:30 |
23:30 |
60 |
5 |
2 |
3 |
5.2 |
0.3 |
Z(N) |
| 合計 |
|
|
180 |
50 |
7 |
43 |
|
|
|

■光度分布
| 2004年6月23/24日 |
| |
-3 |
-2 |
-1 |
0 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
合計 |
平均 |
最微 |
| ポン・ウィンネッケ |
2 |
1 |
1 |
2 |
5 |
7 |
10 |
14 |
1 |
43 |
2.28 |
5.2-5.5 |
| 散在 |
|
|
1 |
|
|
|
3 |
3 |
|
7 |
2.86 |
5.2-5.5 |

■火球情報
| No. |
日時(日本標準時) |
出現星座 |
等級 |
帰属 |
痕 |
色 |
速さ |
備考 |
| 1 |
2004 |
6 |
23/24 |
21:33:47 |
|
Vir |
-3 |
PW |
1秒 |
黄→オレンジ |
vS |
爆発 |
| 2 |
2004 |
6 |
23/24 |
23:17:15 |
|
Lac |
-6 |
PW |
2秒 |
オレンジ |
vS |
爆発 |
■観測日記
●6月上旬
いよいよ6月、とりあえず23・24両日には仕事を入れないように(笑)と心がける。
●6月16日
23日が週間予報の期間に入り始める。が、日本を窺う台風6号のため、天気がまったく読めない。
●6月21日
週明け。そして台風直撃! 台風が去った後の天気がぼちぼち分かるが・・・び、微妙だ・・・とりあえず竜天に行くことはほぼ決定、休暇を取る。
●6月22日
飛行機のチケット手配。いよいよ引き返せなくなる。現状では一雲去った後の狭い晴天域がどこまで持つかが焦点。夜まで持つかは微妙な感じですね・・・
●6月23日
いよいよ当日。ななぴ〜休暇(笑)をとってまでやってきました竜天へ。岡山の地は昨日の読みどおり狭い晴天域の中。しかし、見事に霞んでます。そして、西からの雲はすでに九州を飲み込まんとしている状況。果たして観測できるのだろうか・・・
天文台到着後、気象情報を逐次チェックしつつ腹ごしらえ、そしてぼちぼちと準備をしているうちに、日は暮れていきました。空には上弦前の月と木星が・・・ 月明かりが霞を照らしていて条件としてはよくないものの、まだ何とか天気はもってます。この時期、晴れているだけでも御の字ですね。というわけで、まだ薄明の残る20:20、とりあえず監視スタート。・・・と、程なくして微かなそれっぽい流星が2つほど見えた気が。どうにも出ている雰囲気がぷんぷんと漂います。さっそく富士山麓で天候回復を待っている東の観測装置氏に一報「雰囲気あります」。そして20:30、観測スタート。
20:38 1等の明らかな群流星が出現。やっぱり出てます!
20:43 立て続けに出現。
21:00 ここまでHR=20〜30といった感じ。
21:33 火球出現!
22:30 出現ピタリと止む。終わっちゃったカナ?
23:00 久々の群流星。まだ続き(第2幕)があるのだろうか?
23:10 ついにきた・・・雲が。
23:17 またまた火球出現! 今度は-6等以上の大物。
23:30 薄雲がのっぺりと広がり急速に条件悪化。観測打ち切り。
その後、翌1:00くらいまで眺めていましたが、まだぽつぽつと出現は続いてました。
というわけで、見事、ポン・ウィンネッケ群の突発を捕らえることに成功、戦略的達成感の非常に高い観測となりました。何しろ2001年のしし群以来ず〜〜っっっっっっとやられっぱなしでしたからねえ。あ、そういえばこれ、今年の初観測ですね。
〔L!b〕