■流星出現間隔からの豆まき検出
■ごあいさつ
最近、ちょろちょろと名前のでてきているL!bです。その実体は、「藤原専用流星観測装置」(爆)。ちなみに藤原は私の専用?記録装置。忍び寄る(えっ、全然忍んでないって?)藤原の魔の手にかかり、ついにまるせのメンバーとなってしまいました。どうぞ、以後宜しく。
■原理
原理などといっても、何も難しいことではございません。もし、豆まきが起きているなら、当然、出現間隔にそれなりの偏りが生じるであろうから、コンピュータでランダムに出現させた流星の出現間隔と、実際の観測のそれを比べてみようというわけです。
さて、これを実際に比べてみるには、「長時間」、「安定して」、「流星数の多い」観測が望ましいのですが…
■ふたご群大当たり
何とも都合のいいことに去年(1998年)のふたご群が「長時間」、「安定して」、「流星数の多い」出現をしました(てゆーか、ふたご群の観測記録を見てて比べてみようと思ったんだけど…)。13/14日0〜4時の間のHRが、72、68、74、69。そこで、4時間の間に、283個の流星(時間)をランダムで発生、比べてみます。
この図は、横軸が出現間隔(秒)、縦軸が累積%となっています。
さて、豆まきが起きているなら、まず考えられることは、短い出現間隔が多くなること。図を見ますと、出現間隔の短い部分は、実際の観測の方がランダムを上回っています。次に上の図をちょっと見方を変えてみましょう。
この図は上の図のふたご群の値からランダムの値を引いたものです。この図では、上に行くほどふたご群の出現間隔の累積%がランダムを上回り(例えば、6秒以内に次の流星が流れる確率は、ふたご群の方がランダムを約7%上回っている、ちなみに6秒以内に次の流星が流れる確率は、ふたご群で約16%、ランダムで約9%)、下に行くほどランダムの方がふたご群を上回ることになります。
まず、0〜6秒ではグラフはふたご群側に急激に動きます。これは、この時間間隔でふたご群の流星が出現する確率はランダムを上回ることを示します。次に、およそ35秒〜1分の間ではグラフはランダム側へ動きます。これは、この時間間隔でふたご群の流星が出現する確率はランダムを下回ることを示します。そして1分以降では、グラフは再びふたご群側へと次第に動いていきます。よって1分以上(〜3分)の時間間隔でふたご群の流星が出現する確率はランダムを再び上回ることを示します。
ここで、3分間に3個の流星が流れる場合を考えてみます。このとき、豆まきが起きていると、出現間隔は平均より短いものと長いものに分かれます。たとえば、最初の10秒で3個流れたとしますと、後の2分50秒は空白となります。よって、豆まきが起きている場合、平均より短い出現間隔と、長い出現間隔がランダムを上回り、平均近い出現間隔はランダムを下回ることが予想されます。上の図では、まさにその傾向がでています。ちなみに、4時間に283個流れた場合、平均出現間隔は50.9秒。やはり豆まきは存在する!?
■最後に
このときの観測のTotal HR は、4時間連続で90を超えました。観測装置のメモリ容量と記録装置の処理能力の限界に挑戦!な観測でした(笑)。こんな比較ができるような出現なんてそう滅多にはないでしょうが、運良く?(いや、努力の賜か?)そのようなデータをお持ちでしたら、こんな比較、してみてはいかがでしょうか?
〔L!b〕